「AIエージェントキャッチアップ #54 - Agentic Commerce Protocol」を開催しました

ジェネラティブエージェンツの大嶋です。

「AIエージェントキャッチアップ #54 - Agentic Commerce Protocol」という勉強会を開催しました。

generative-agents.connpass.com

アーカイブ動画はこちらです。

www.youtube.com

Agentic Commerce Protocol

今回は、ChatGPTの商品購入機能で使われている「Agentic Commerce Protocol」をキャッチアップしました。

Agentic Commerce ProtocolのGitHubリポジトリはこちらです。

github.com

今回のポイント

Agentic Commerce Protocolとは

Agentic Commerce Protocol(ACP)は、OpenAIとStripeが共同開発したオープンソースのプロトコルです。

2025年9月末に、ChatGPTに「Instant Checkout(インスタントチェックアウト)」という商品購入の機能が追加されました。

openai.com

Agentic Commerce Protocolは、このInstant Checkout機能の基盤となっているとのことです。

Agentic Commerce Protocolは現在ドラフト版として公開されており、GitHubリポジトリにはRFCやOpenAPI仕様などが含まれています。

Agentic Commerce Protocolの処理フロー

Agentic Commerce Protocolの処理フローは以下のようになっています。

画像引用元:https://openai.com/index/buy-it-in-chatgpt/

ChatGPTなどのAIエージェントの事業者・商品販売の事業者・Stripeなどの決済サービス事業者がやりとりします。

ライブデモ

Agentic Commerce Protocolの公式サイトには、実際に動作を確認できるライブデモが用意されています。

www.agenticcommerce.dev

ライブデモは、AIエージェントに「40ドル未満の大きいTシャツが欲しい」と伝えて、商品を提案してくれる状況から始まります。 商品を選択したりすると、AIエージェントの事業者と商品販売の事業者の間のリクエスト・レスポンスを確認できます。

プロトコルの構成要素

Agentic Commerce Protocolは、主に2つの要素で構成されています。

  • Agentic Checkout — Merchant REST API
  • Agentic Commerce — Delegate Payment API

Agentic Checkout — Merchant REST API

Agentic Checkout Specification(ACS)は、ChatGPTなどのAIエージェントの事業者と商品販売の事業者がやりとりするためのAPI仕様です。

その中では、以下の5つのAPIが定義されています。

  • POST /checkout_sessions
  • POST /checkout_sessions/{id}
  • GET /checkout_sessions/{id}
  • POST /checkout_sessions/{id}/complete
  • POST /checkout_sessions/{id}/cancel

github.com

Agentic Commerce — Delegate Payment API

Agentic CommerceのRFCでは、支払い情報を安全に扱うための「トークン発行エンドポイント」を定義しています。

具体的には、以下のエンドポイントが定められています。

  • POST /agentic_commerce/delegate_payment

github.com

その他参考資料

Agentic Commerce Protocolについては、OpenAIとStripeのドキュメントでも解説されています。 実際に開発する際は、以下のドキュメントも参照するとよさそうです。

developers.openai.com

docs.stripe.com

OpenAIのドキュメントのほうでは、ChatGPTに商品情報を連携するためのProduct Feedの仕様も公開されています。

developers.openai.com

次回のご案内

以上、今回は「Agentic Commerce Protocol」をキャッチアップしました。

次回は「AIエージェントキャッチアップ #55 - Agent Lightning」ということで、AIエージェントを育成する「Agent Lightning」がテーマです!

generative-agents.connpass.com

ご興味・お時間ある方はぜひご参加ください!

また、その次の回以降のテーマも募集しているので、気になるエージェントのOSSなどあれば教えてください!